日本の賃貸物件の多くが、窓にアルミサッシを利用しているとご存じでしょうか?
実は、このアルミサッシが、部屋の寒さに大きく関係している可能性があるのです。
本記事では、寒さとアルミサッシの関係、また寒さ対策に加え、結露対策についても解説します。
これから賃貸物件を借りたいとお考えの方は、ぜひ参考にご覧ください。
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弊社へのお問い合わせはこちら賃貸物件の窓に断熱性の低いアルミサッシが利用されている理由
賃貸物件に住んだことがある方のなかには「部屋が寒くて暖房機器が欠かせなかった」という方もいるのではないでしょうか?
実は、寒さの6割は「窓」が原因です。
室内を快適な温度にするには窓が重要なのですが、日本の賃貸物件の多くが、熱伝導率の高い「アルミサッシ」を使用しています。
熱を通しやすいアルミサッシは、外気温の影響を受けやすく、夏は暑く冬は寒くなりやすいのです。
また、外気温の影響を受けやすいことから、窓に結露が発生しやすいという問題点もあります。
世界的にはサッシの樹脂化が当たり前
日本の賃貸物件のほとんどがアルミサッシである一方、米国では「樹脂サッシ」が主流です。
樹脂サッシとは、樹脂をフレームとして利用している窓のことを指します。
樹脂の魅力は、断熱・気密性に優れている点です。
アルミと樹脂では、熱伝導率に1,000倍もの違いがあります。
そのため、主要国のほとんどが樹脂サッシを利用しており、国によってはアルミサッシを禁じているところもあるのです。
実際に樹脂サッシの普及率は韓国で80%、アメリカで65%、イギリスでは76%とどこも6割を超えています。
対して日本の樹脂サッシの普及率はわずか20%と低く、アルミサッシが7割を占めています。
日本の賃貸物件にアルミサッシが多い理由
主要国のほとんどが樹脂サッシを使用しているなか、なぜ、日本の賃貸物件の多くがアルミサッシを使用しているのでしょうか?
その理由はアルミは製造コストが安く、加工がしやすいという点にあります。
加工がしやすく低コストで製造できるアルミサッシは利益率が高い、いわば儲かるとしてメーカーが普及させ続けきたのです。
とはいえ現在では、この状況を変えようとした複数の窓メーカーが樹脂サッシを製品化しています。
ほかの主要国と比べてまだまだ日本は樹脂サッシの普及率が低いですが、これからどんどん普及が進んでいくと考えられるでしょう。
賃貸物件の窓でもできる断熱と寒さ対策
寒さを防ぐには、窓への対策が重要です。
ただし、住んでいる家が賃貸物件の場合では、退去時に元の状態に戻せるようにしておかなければなりません。
ここでは、賃貸物件でも可能な寒さ対策をご紹介します。
寒さ対策1:緩衝材を活用する
賃貸物件でも可能な寒さ対策として、窓に緩衝材を貼るという方法があります。
有名な対策方法であるため、耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
やり方は至ってシンプルで、水でぬらした窓に緩衝材を貼り付けるだけです。
緩衝材は、ホームセンターや100円ショップで購入できます。
ただし、表面に凹凸のあるガラスの場合、緩衝材が密着せずに剥がれてしまう可能性が高いです。
貼れる窓とそうでない窓があるため、商品裏の説明などをよく確認するようにしましょう。
寒さ対策2:プラダンを活用する
寒さ対策の2つ目は、プラダンを利用する方法です。
プラダンとは、プラスチックでできた段ボールのことをいいます。
段ボールときくと、耐久性や見た目に不安を持つ方もいるでしょう。
しかし、プラダンは一般的な段ボールと比べて、水や油に強く、耐久性に優れています。
また、先ほどご紹介した緩衝材よりも見た目がスマートなため、「コストはかけたくないけど、緩衝材だと見た目が気になる」という方におすすめですよ。
やり方は簡単で、窓のサイズに合わせてカットしたプラダンを、窓ガラスの室内側にあてがうだけです。
ただしプラダンは、緩衝材のように窓にピタッと固定できるわけではありません。
そのため、窓の開閉がしにくくなってしまいます。
頻繁に開け閉めする窓にプラダンを利用する場合は、レールを活用するなどして、開閉しやすいように取り付け方を工夫しましょう。
寒さ対策3: 遮熱断熱カーテンを取り付ける
通常のカーテンではなく、遮熱断熱カーテンを取り付けることも寒さ対策につながります。
遮熱断熱カーテンとは、熱が逃げないよう特殊な加工が施されたカーテンのことです。
外からの冷気や暑さをシャットアウトし、室内を快適な温度に保つ効果があります。
また寒さ対策だけでなく暑さ対策にもなるため、コストパフォーマンスの良さが魅力的です。
カーテンの長さを調整すれば、窓下から室内に隙間風が侵入するのを防げるなどのメリットもあります。
賃貸物件の窓でもできる結露対策
寒さ対策をおこなうと同時に、結露対策もおこないましょう。
窓に結露ができると、したたり落ちた水滴が原因で、サッシやカーテンにカビが発生してしまいます。
窓周りに発生したカビを放置していると、掃除だけでは落とせなくなり、退去の際に費用を請求されることもあるのです。
また、アレルギーなど健康被害をおよぼす可能性もあります。
こうしたことを防ぐためにも、日頃からカビを発生させない環境づくり、つまり結露対策が重要です。
ここでは、賃貸物件でも可能な結露対策についてご紹介します。
結露対策1:テープを利用する
結露対策として、窓にテープを貼る方法があります。
テープには「サッシ枠に貼るもの」と「サッシ枠と建物の隙間を防ぐために貼るもの」の2種類があります。
サッシ枠に貼るテープは、テープに水分を吸収させ、結露を防止することが目的です。
「結露吸水テープ」といって、ホームセンターや100円ショップで販売しています。
一方、サッシ枠と建物の隙間を防ぐために貼るテープは、結露の原因となる隙間風を防ぐことが目的です。
「隙間テープ」と呼ばれ、こちらもホームセンターや100円ショップにて購入できます。
比較的安価で手軽に試せる方法ですので、ぜひすぐにでも実践してみてください。
なお、テープは定期的に交換する必要があります。
何年も貼りっぱなしにしていると、テープが劣化して剥がしにくくなる可能性があるため、説明書に記載された期限を守りましょう。
結露対策2:結露防止スプレーをかける
結露防止スプレーとは、窓ガラスに吹きかけることで、結露を防止できるスプレーのことです。
スプレーを吹きかけると、ガラスの表面に薄い膜ができます。
この膜が窓表面につく水分を吸収して、結露ができるのを防いでくれるのです。
一度吹きかければ1か月ほど効果が持続するため、頻繁に塗布する必要がなく楽ですよ。
スプレーには、除菌・防カビ効果があるものや同時に窓掃除ができるものなど、さまざまなタイプがあります。
また、スプレー後拭き取りがいらないものと必要なものとで分かれるため、プラスアルファの効果などを見て自分の好みの種類をお選びください。
まとめ
賃貸物件の寒さとアルミサッシの関係について、また、手軽にできる寒さ対策と結露対策をご紹介しました。
日本ではまだまだ樹脂サッシの普及が少ないですが、これから普及していくと考えられます。
とはいえ現在では、まだ賃貸物件の多くがアルミサッシを採用しているため、入居後は自分でできる対策をおこなう必要があります。
今回ご紹介した対策方法は、比較的低コストで手軽におこなえるため、ぜひ実践してみてください。
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