賃貸住宅を探すとき、「分譲賃貸」という言葉を見たことはありませんか？
分譲賃貸のマンションは、通常の賃貸マンションとどのような違いがあるのでしょうか？
今回は、分譲賃貸マンションの特徴や、メリット・デメリットを解説します。
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分譲賃貸マンションには、どのような特徴があるのでしょうか？
分譲賃貸とは
分譲賃貸とは、持ち家用として販売された住宅が賃貸に出された物件のことです。
持ち家として購入したものの、転勤など何らかの事情によって住まなくなった所有者が、手放すよりも賃貸に出して家賃収入を得るというケースが多くなります。
そのため、一般的な賃貸マンションよりも物件数が少な良ことが特徴です。
最近では、分譲賃貸マンションの人気が高まっていることもあり、最初から賃貸で貸し出す目的（投資目的）で分譲マンションを購入する方もいます。
通常の賃貸マンションとの違いや賃貸に出される理由
通常の賃貸マンションと分譲賃貸マンションの違いは、大家さんが一般個人であることが多いという点です。
もともとは住む目的で購入しているため、転勤から戻ってくるなど、貸し出す理由がなくなったタイミングでまた住みたいという方も多く、そのような場合は、契約期間を定めた「定期借家契約」という契約形態になっています。
（なかには不動産投資家や企業がオーナーの物件もあり、そのような場合は普通借家契約が多くなります。）
分譲賃貸のマンションに住むメリット
分譲賃貸のマンションは、一般的な賃貸マンションと比較してどのようなメリットがあるのでしょうか？
キッチンやバスルームなど室内設備のグレードが高い
分譲マンションと一般的な賃貸マンションの違いとしてもっとも大きいのは、室内設備のグレードと言えるでしょう。
キッチンやバスルーム、洗面台、トイレといった水回りの設備だけでなく、窓ガラスがペアガラスになっていたり、使い勝手の良い収納が設けられていたりします。
持ち家用として販売されているため、永住も視野に入れた方のニーズに応えるための仕様になっていることから、居住快適性が格段に向上します。
建物構造がしっかりしている
分譲マンションを購入する方は、永住も踏まえた長い目で物件を選びます。
そのため、分譲主も消費者の厳しい目に応えてしっかりとした構造の建物を提供しています。
壁や床が分厚く防音性能が高かったり、耐震性能の高い建物も多くなります。
また、分譲マンションの管理組合は将来の老朽化備えて修繕のための費用を積み立てており、定期的な大規模修繕などでしっかりとメンテナンスをおこなっているため、建物も寿命が長くなります。
賃貸マンションでも基本的にはきちんと修繕をおこなっていますが、一部オーナーの考え方によっては修繕が疎かにされている建物もあります。
素人にはその違いがなかなかわかりにくため、やはり分譲賃貸マンションの安心感は大きいと言えます。
共用施設が充実している
分譲マンションには、キッズルームやスタディルーム、パーティールームなどの共用施設が充実しているマンションが多くあります。
敷地内に広場や公園があることも多く、子どもを遊ばせる場所としても嬉しいものですよね。
大規模マンションでがゲストルームがあるところもあり、県外からの来客時にも重宝します。
これらの施設は有償のことが多いものの、住民専用で一般的な近隣施設よりもかなり割安なため、上手に使いこなせると非常に快適な暮らしが実現します。
災害への備えがしっかりしている
分譲マンションの管理組合では、定期的な防災訓練をおこなっていることも多く、そういうマンションは住民の防災意識がしっかりしています。
大規模マンションには防災センターが設置されていたり、共用部分に防災倉庫が設けられていることも多くなります。
全体的に住民のマナーが良い
分譲マンションの住民の方は、永住も視野に入れていることも多く、長い目でより良いコミュニティを作ろうという意識が強いと言えます。
そのため、ゴミ出しや共用部分の扱い方などについて、通常の賃貸マンションよりマナーが良い人が多いのが特徴です。
なかには、共用廊下ですれ違うときに住民同士が必ず挨拶を交わすようなマンションもあります。
普段から顔見知りの人が多ければ、それだけ愛着も湧きやすくなり、子育て世代にとっても安心感が大きいです。
ペット飼育可能な物件が多い
近年分譲されたマンションは、ほとんどがペット飼育可となっています。
共用部分にペットの足洗い場が設置されていたり、エレベーターに「ペット」ボタンがあり、ペットを飼育している方と動物が苦手な方双方が快適に暮らせる工夫がされていることも多いのが特徴です。
一般的な賃貸マンションはペット不可の物件が多いため、ペットを飼育したいという方は分譲賃貸マンションを探すと見つかりやすいでしょう。
ただし、マンション自体がペット可であっても、その部屋の大家さんがペット飼育を禁止していることもあり、その場合は飼育できないため注意しましょう。
分譲賃貸マンションに住むデメリット
魅力的なところが多い分譲賃貸マンションですが、デメリットはあるのでしょうか？
定期借家契約の場合は契約期間に注意が必要
分譲賃貸のマンションは、大家さんが一般個人であることが多くなります。
大家さんはもともと自分が住むために住宅を購入しているので、転勤から帰ってくるなどの事情で「また自分の家に住みたい」ということも当然あり得ます。
そのような場合は、賃貸契約の期間があらかじめ決められている「定期借家契約」になっています。
定期借家契約では、契約の更新ができないことも多く、たとえその部屋が気に入っていたとしても契約期間が終了すると物件を明け渡さなければなりません。
長く住みたいという人には不向きになるため、注意が必要です。
通常の賃貸マンションより細かいルールがあることも
分譲マンションの住民の方は、ほとんどが持ち家として住んでいます。
そのため、建物の維持管理に関するルールや、住民間のトラブルを未然に防ぐためのルールが細かく規定されていることが多いのが特徴です。
煩わしいかもしれませんが、ゴミ出しや楽器の演奏、ペットの飼育に関してなどの細かいルールには必ず目を通しておきましょう。
家賃が高いことが多い
分譲賃貸のマンションは、通常の賃貸マンションよりも建物構造や設備のグレードが高く、共用施設なども充実しているため、同じような立地・間取りのほかの物件と比較して家賃が高めに設定されています。
物件資料だけではその価値はわかりにくいため、「高い」と感じてしまうかもしれませんが、構造や設備の快適性は住みはじめてからわかるものですから、スペックに対して割高というわけではありません。
ペット飼育可でも不可になることがある！？
近年分譲されたマンションはほとんどがペット飼育可になっていますが、マンション自体がペットの飼育を認めていても、個人である大家さんがペットの飼育を認めていない場合、その物件ではペットの飼育はできません。
無断で飼育したりすると、室内のダメージを補修するための費用だけでなく、違約金を請求されたり、強制退去などの厳しい措置が取られることもあるため、絶対にやめましょう。
まとめ
分譲賃貸マンションは、物件数は少ないものの、室内設備のグレードが高い、住民のマナーが良いなどの理由から非常に人気が高くなっています。
少し家賃は高いかもしれませんが、物件資料ではわかりにくい快適性もあるため、一度見学して確かめてみてはいかがでしょうか？
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